代表 木村淳子 理念と『グランナースあさがお』に込めた想い

私が看護の道を選んだ原点には、生まれつき障害のある弟の存在があります。

弟の具合が悪く、母と一緒に病院へ連れて行った時、そばにいながら、何かしてあげたいのに何をしてよいのかわからない私がいました。

「大切な弟のために何ができるだろう」

そう思ったことをきっかけに、私の人生は大きく変わり、看護師の道を選びました。

その後、看護師として35年以上、救急・外科をはじめ、病院で25年間管理者として、施設・在宅、そして人生の最期の時間まで、多くの方の看護に携わってきました。

看護師として歩み始めた頃、祖母が病院で過ごす姿を見たことがあります。

自宅では36畳ほどの広い部屋で暮らしていた祖母が、病院では色のない個室で、隣にトイレがあり、点滴を受け、足をむくませている姿に、私はとても大きな違和感を覚えました。

医療のために整えられた場所であるとはわかっていても、そこには生活の気配も、祖母らしい暮らしの温もりも感じられませんでした。

当時の私は、まだ「人が亡くなる場所は病院」という考えを強く持っていました。

しかし、2020年、父が肺がん、脳腫瘍転移で余命1か月と告げられたとき、私の考えは大きく変わりました。

看護師としてたくさんの方の最期に立ち会ってきた私が、自分の父の最期にそばにいられない、看護ができないということは、私には考えられませんでした。

当時はコロナ禍でもあり、入院すれば自由に会うことも難しい時期でした。

私は仕事を休み、父と自宅で過ごすことを選びました。余命1か月と言われていましたが、父はそれから3か月、家で私たちと一緒に過ごしてくれました。一人の娘として父を支えた時間は、私自身の看護の在り方を見つめ直す、大きな転機になりました。

一緒にテレビを見たり、父の好きだった音楽を聴いたり、手足をマッサージしたりしました。

父の手足に触れながら、「子どもの頃以来、こんなに父に触れたことがあっただろうか」と思ったことを、今でも覚えています。

私は毎日、いろいろな手作りのパンを焼きました。父にとってパンは食べやすいようで、父は「おいしい、おいしい」と言いながら食べてくれました。

表面が格子模様に焼けた丸いパン
チョコを編み込んだ細長いパン
花の形に成形したパン
あんを巻き込んだねじりパン
小さな花を添えた手作りのパン
砂糖をまぶした丸いパン
父が「おいしい、おいしい」と言って食べてくれた手作りのパン

毎朝、庭に咲いた花を摘んで、父の枕元に飾ることから一日が始まりました。

「今日はこんな花が咲いているよ」と声をかけると、父は「かわいいなぁ」「きれいだなぁ」と言ってくれました。

医療処置だけではない、こうした何気ない時間の一つひとつが、父と私たち家族にとって、かけがえのない看護の時間だったのだと思います。

父の最期が近いと感じた日、私は妹を呼びました。妹はその夜、父のそばに泊まり、父は翌日の朝方、家族に見守られながら旅立ちました。

木の台の上に置かれたラジオと眼鏡
生前、父が使っていたラジオと眼鏡

父と自宅で過ごした3か月は、悲しいだけの時間ではありませんでした。

一緒に笑い、触れ、食べ、音楽を聴き、花を眺めることができた、とても穏やかで、かけがえのない時間でした。

グランナースあさがおの原点

「家で過ごす時間は、こんなにも温かく、素敵なものなのだ」
この経験が、『グランナースあさがお』を立ち上げる大きな原点となりました。
「あさがお」という名前にも、父との大切な思い出があります。

父は毎年、朝顔の種をまいていました。しかし、その年は病気のため、自分で種をまくことができませんでした。
父は母に、何度も「朝顔の種はまいたか」と聞いていました。
母が「まいたよ。お父さん、安心して」と答えると、父はほっとしていました。

父の告別式を終えて家へ戻ると、そこには、大輪の紫色の朝顔が一輪だけ、凛と咲いていました。

そのそばで、父が好きだった南部鉄の風鈴が風に揺れ、「りーん、りーん」と音を響かせていました。

その朝顔と風鈴が、私には、父が家族に「ありがとう。さようなら」と伝えてくれているように感じられました。

朝顔は朝に花を咲かせ、その日のうちにしぼんでいく花です。

庭に咲いた紫色の朝顔
母が種をまき、父が大切にしていた自宅の庭の朝顔。
告別式の後、一輪の花が咲いていました。
限りある時間の一日一日を大切に、
その方らしく生きてほしい

朝顔は朝に花を咲かせ、その日のうちにしぼんでいく花です。
だからこそ、「限りある時間の一日一日を大切に、その方らしく生きてほしい」
そんな願いも、『あさがお』という名前に込めています。

『グランナースあさがお』は、自宅で懸命に頑張っているご本人とご家族の力になりたいという思いから生まれました。

私が大切にしているのは、医療処置を安全で的確に行うことはもちろん、

  • 小さな変化に気づくこと。
  • 不安な気持ちに耳を傾けること。
  • その方の「したい」を尊重すること。
  • ご家族が安心して休める時間をつくること。
  • ご本人・ご家族の想いや暮らしを尊重し、その人らしく過ごせる時間を支えることです。

安心を生む言葉、相手を尊重する丁寧な対応、優しい所作まで、すべてが看護です。

私自身、父と母を見送りました。

だからこそ、看護をお引き受けする時は、目の前の方がご家族にとってかけがえのない大切な方をお預かりしているという責任を、決して忘れないようにしています。

大切なご家族の時間を託していただいている。

その責任を胸に「もし自分の家族だったら」と常に考えながら、お一人おひとりに向き合っています。

ご利用者様からいただいた手書きのメッセージ ご利用者様からいただいた手書きのメッセージ
ご利用者様からいただいた手書きのメッセージ。
私の宝物です。

私たちは、あなたとご家族の願いを形にする「伴走者」です。

専門性と温かさをもって、ご要望に応え、心に寄り添います。

人生を豊かにする選択肢の一つとして、『グランナースあさがお』をご利用いただければ幸いです。

グランナースあさがお代表 木村淳子

代表管理者・看護師

木村淳子

看護師歴35年以上。総合病院の管理職として、救急・外科を中心に、ターミナルケア指導者として長年、命と向き合ってきました。

夜の不安や心細さに、そばで寄り添います。保険の枠を超えて、ご自宅で安心して過ごせる時間をお届けします。

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080-1835-9363 080-1835-9363
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