下顎呼吸(かがくこきゅう)と言われる下あごがガクガクと顎をしゃくるような呼吸に続き、しばらく呼吸が止まりまた再開することを繰り返してきます。呼吸が止まる時間がだんだんと長くなっていきます。このような呼吸は最期を迎えようとしている時です。
呼吸が止まれば顎や胸の動きが止まり、呼吸が止まれば、じきに無悪も触れなくなります。
このタイミングで必ずしも傍にいるとは限らず、誰も最期に立ち会えなかったケースは珍しくはありません。
呼吸が止まったと確認できれば主治医に報告するために時間をチェックしておきます。
呼吸停止なら主治医へ報告
救急車は呼ばない
気を付けることは慌てて救急車を呼ばないことです。また、いよいよ最期を前に気持ちが動揺して救急車を呼びたくなったり、やっぱり病院へと思うご家族も多いのです。
救急車を呼んでしまうと…
心肺蘇生(気道確保、人工呼吸、心臓マッサージ、高濃度酸素療法、薬剤投与、点滴など)
●呼吸がもどった
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病院へ搬送
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救命に力を尽くす
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管につながれ延命措置治療が継続され、病院で最期を迎える
●呼吸がもどらない
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救急隊から警察に連絡があり検死が必要
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その場に居合わせた人は事情聴取もある
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死亡診断書の交付も複雑化
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遺体は検視が終わるまで返されないこともある
自宅で最期を迎えようと思っていても、状態の変化に心が揺れてどうしたらよいのか分からなくなって来る時があります。救急隊を呼んで病院に…なんてこともあり得ることですが、本末転倒。その時のご本人にしっかり向き合い不安や恐れがある時は看護師に相談し、寄り添っていただきましょう。