がん~食べる喜びを支える~
K様との物語と私たちの想い
生きる力は、食べる喜びから

食べることは生きること~その想いに寄り添う

「生きる力は、食べる喜びから。

肝臓がんと筋ジストロフィーを抱えたK様と共に歩んだ日々」

 

私たち「グランナースあさがお」は、看護とケアを通して、その方らしい生活を支えるお手伝いをしています。今回は、私たちが担当させていただいたK様とのエピソードをご紹介します。

肝臓がんと筋ジストロフィーという二つの病を抱えながらも、最期まで「食べる喜び」を大切にされたK様との日々は、私たちにとってもかけがえのない時間となりました。

私たちが大切にしている3つの想い
Check!
病気があっても、食事の楽しみを味合わせたい
K様との出逢いと日々のサポート~グランナースあさがお~
Point
1

9月の出会い「食べることが生きる喜び」

K様との出会ったのは9月のことでした。とある病院の退院調整看護師よりお電話をいただき、「家に帰って、食事を作りたい」との要望と食後の吸引が必要でした。

まだ秋の訪れを感じ始めた頃、私たちは、K様のお宅に訪問するようになりました。

筋ジストロフィーの症状も進んでおり、ご自身では台所に立ち料理を作っているところを想像していたのですが首、手足に力が入らず、手すりにつかまり休み休みトイレの往復がやっとでした。

50代のK様は、肝臓がん末期と筋ジストロフィーという厳しい状況にありながら、日々を穏やかに、そして住み慣れたご自宅で美味しい食事を楽しむことを大切にしておられました。

ご自身でプロ並みの調理をしますので、調理器具や、食材、調味料など全て揃っています。

 

K様は、元々味覚が鋭く、美味しいものに対するこだわりが非常に強く、今は亡きお母様がとてもお料理上手だったと楽しそうにお話しされていました。

「食事はただの栄養補給ではなく、心を満たすものです」というお気持ちがあり、その言葉通り、私たちは食事を介してK様の生活を豊かにするお手伝いをすることになりました。

肝臓がんのためアルブミン低下でタンパク質がとても不足している状態でした。

Point
2

日々の献立~K様のこだわりに応える

K様がご自身でお料理をするのは困難なことに、ご自身で理解し私たちにお料理をゆだねたのです。

毎日、朝夕2回の訪問で血圧・体温・脈拍・呼吸酸素飽和濃度測定、モーニング、イブニング清潔ケア、口腔ケア、お薬内服、吸引、着替えなどのケア、会話、コミュニケーション。

お料理は短時間で作れ、美味しそうな見栄え、満足感が得られるよう

K様のご希望に寄り添いながら私たちは、K様のレシピやリクエストに応え、季節の食材、冷蔵庫にある食材を使ったお料理を一緒に考えました。

食通のお友達も訪れることが多く、カニ飯、松茸ご飯など旬の味覚を楽しむ機会も多かったようです。その時のお話しをしていると時は笑顔があふれていました。

Point
3

年末の準備と突然の変化

おせち料理を楽しみに

特別なお変りもなく12月が近づくと、K様は年末年始の計画を楽しそうに話してくださいました。「年末年始はおせち料理を友達と一緒に囲む予定です。」と話すその姿は未来への希望に満ちていました。私たちもK様の夢を叶えるべく紅白なます、黒豆を作る予定でした。

 

病状の悪化「年末には帰りたい」という願い

しかし、12月に入るとK様の病状が急に悪化しました。思うように動けなくなり、腹水が増え、黄疸がでて、食事をとることが大変になり病院に入院することとなりました。

「年末までは家に帰りたい」と何度もお話しされその希望を諦めることはありませんでした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

K様の退院にむけて医師を中心とした私たちチームはいつでも帰れるようにと準備中でした。

残念ながら、K様は身体状態がさらに弱り主治医の判断で年末年始を病院で過ごすことになり、ご自宅でのおせち料理を囲む夢はかないませんでした。

それでも、K様の「食べることへの想い」最期まで消えることはありませんでした。

 

K様と共に作ったお料理の一部です

IMG_E3803
IMG_E3794
IMG_E3805
IMG_E3930
IMG_E3899
IMG_E3898
IMG_E3929
お気軽にお電話でご連絡ください
090-1835-9363 090-1835-9363
受付時間:9:00~19:00

k様が教えてくれた「食べること」の意味

K様と過ごした日々を通して、私たちは「食べること」が単なる栄養補給ではないことを実感しました。

K様は食べることを通じて、生きる力を取り戻し、日々の楽しみを見出しておられました。その姿勢は私たち看護師にとっても大きな負担学びとなりました。

 

食事がつなぐ心

K様が「美味しいね」「あったかい」「ほっこりする」と笑顔でおっしゃった言葉の数々は、今でも私たちの心に残っています。共にする時間はK様にとっても、私たちスタッフにとってもかけがえのない瞬間でした。

「グランナースあさがお」の使命

私たちが大切にしている3つの想い

「寄り添い」「美味しい」「楽しみ」

私たちは、K様のように「食べる喜び」を大切にされる方々に寄り添いながら、その方らしい生活を支えることを使命としています。病気や体力の衰えにより食事が困難な時もありますが、最期の一口までその方らしい食事を楽しんでいただけるよう努めています。

 

K様の物語からの次への歩み

k様との時間は、私たちにとっても大きな財産となりました。「食べる喜び」を支え中で私たち自身も「その方らしい生活」をサポートする意義を再確認しました。

 

これからも「グランナースあさがお」は、その方らしい日々を送れるよう全力でサポートしていきます。

食事の楽しみ、生活の喜び、そして一緒に過ごす時間の温かさを大切に、ご利用者様一人一人に寄り添っていきます。

 

 

生きる力を支えるケア~寄り添う調理サポート~

私たち「グランナースあさがお」は、看護と介護、生活の場でご利用者様一人ひとりに寄り添ったサポートをしています。その中でも食事通じて「生きる喜び」を支えるケアです。

 

このたび、順天堂大学病院付属順天堂医院がん治療センター主催の「がんと食事のつきあい方」市民公開講座を受講し、がん治療と食事に関する最新の知識を深めました。この講座では、がん患者様が直面する栄養の課題や、日々の食事の工夫について学び、実際のケアに生かせる多くのヒントを得ることができました。

 

こうした学びを活かし、病気や障がいをお持ちの方でも「食べる喜び」を感じていただけるよう、さらに専門性を高めたケアを提供するよう邁進してまいります。

IMG_E4116
Access

周辺エリアから医療を通して穏やかな生活を送れるようサポートいたします

概要

会社名 グランナースあさがお / Jgran株式会社
住所 東京都千代田区九段北1-10
電話番号 080-1835-9363
営業時間 9:00~19:00
代表 木村淳子

アクセス

住まい慣れた地域や街でのご生活を継続していただけるよう、ご自宅でのサポートを承っております。主治医と専門スタッフで連携をしつつ、ご利用者様一人ひとりにあった療養生活をご提案し、安心してお過ごしいただけるよう努めます。
Contact

お問い合わせ